レース時間短縮で接近バトルに
再スタート後は幸い大きなアクシデントはなく、リタイアした1台を除く26チームが走行を続けます。当初のスタート時間から2時間が経過した段階ではノーハンデ組が上位を占めますが、それでも60秒ストップ組がトップと同一周回までリカバー。やはり、燃費を気にせずに走れる状況では実力者が揃ったチームが有利となります。

残り1時間となった段階でトップは「NEKO」の83周。以下「ザ・モーターウィークリー」「CARトップ城市一族」「GAORA」「ライトニングレーシングチーム」と続き、ここまでが同一周回です。各チームとも1回はピットストップを残しているため、まだ予断を許しません。

そして多くのチームがアンカーに乗り替わった98周目、トップに立ったのは「GAORA」ですが、その背後には「ENGINE」が忍び寄っていました。この2チームはともにドライバー4名で編成しているため、ピットストップを3回に減らす作戦に変更することも考えられます。一度ピットに入ると1分以上の停車が義務のため、その前後を合わせて90秒ほどのタイムロスとなります。

あとで両チームに聞いてみると、「GAORA」はピットストップ3回にしたとのことで、タイムロスをミニマムにして堂々のトップ浮上です。ところが、「ENGINE」の立てた作戦は違っていました。ウエットでドライバーによるタイム差が大きくなると判断して、“雨ならまかせろ”のラリードライバー鎌田卓麻さんに2回合計90分の上限近くまで走ってもらい、最後をポールシッターの大井さんに託すというものでした。

ということで、「ENGINE」は「GAORA」より1回多くのピットストップで約90秒を失っています。さらに「GAORA」も60秒ストップのハンディキャップが課されていますが、120秒ストップの「ENGINE」はそこでも60秒の遅れとなります。かくして「ENGINE」は「GAORA」に対して、合計で2分30秒の差をコース上で速く走ることでカバーして追いついたことになります。

さらに調べてみると、赤旗中断までの第1ヒートで「GAORA」は11周を走って全体のトップ。「ENGINE」はペースを落として10周を走って暫定23位の上、すでにピットに止まってハンディキャップを消化中でした。すなわち、再スタート時に一番多くの燃料を残していた1台が「ENGINE」で、逆に「GAORA」は一番少なかった組に入ると推測できます。








雨中のアンカー対決を制した「ENGINE」が9年ぶりの栄冠
108周目のダンロップコーナー先で、「ENGINE」の大井さんがついに先頭に立ちます。もちろん「GAORA」のアンカー金井さんも最後まであきらめません。一時は10秒以上に広げられたギャップを挽回し、最後は3秒台にまで迫りますが、そこで4時間が経過。「ENGINE」が2009年以来、2度目の優勝を果たしました。

健闘した「GAORA」は参戦3年目での初入賞。そこから1分ほど離れますが、3位の「REVSPEED」と4位の「ホットバージョン」もわずか6秒差の接戦。ここまでが124周の同一ラップです。以下、5位にノーハンディキャップの「CARトップ 城市一族」、6位に片山右京さんも参加する「SAMURAI WHEELS」と続いて、ここまでが入賞となりました。

レース結果の確定を待って、正式表彰式が開催されました。マツダで研究開発のトップを務める藤原清志副社長が登壇して各チームの健闘を讃えるとともに、「ロードスター30周年となる来年、またここでお会いしましょう」と挨拶。入賞チームへのトロフィーは中山雅ロードスター開発主査から手渡され、さらに協賛各社の代表者様からも豪華賞品が贈呈されました。

優勝チームを代表して、編集長の村上政さんは「ハンデ120秒で勝てたのは本当に幸運でした。最大の功労者は赤旗中断の時に燃費計算を含む作戦変更が的確で素早かったスタッフです。今年も楽しみました。マツダさんをはじめ、このレースに関わるすべての皆さんに感謝します」とコメントしました。




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